ラオス山間部の『貧しい学校』、果たして私は支援なぞ出来るのでしょうか?

前回、ラオスの人々は「生活が貧しいはず」なのに、「貧しそうには見えない」のが実情である事。 教育環境が全く未整備なのに、「子供達を何とか学校に行かせようとしている」現実がある事。 学校へ行くのに、「ノートや鉛筆」さえも買ってもらえない子供が大勢いる事。 例え日本から「教材を贈る支援」をした所で(消耗品を贈る事は一過性)根本的な支援にはならない事。 そして、「自立への支援」だけが有効な手段である事、などを記述しました。

では、「自立支援」を具体化する為には、どの様な方法策を取ればよいのでしょうか? 

私の「個人の力」などは、「取るに足らない程小さい事」は最初から解っていました。しかし、「支援する活動集団」を構築し「組織的な支援活動」をするとしたならば、「組織づくりの為のエネルギー」と「組織維持の為のエネルギー」で、自分の小さな「活動エネルギーの相当部分を使ってしまう」に違いありません。であれば、たとえ「極めて小さな自分の力」であったとしても、「自分の力」だけを頼にして、「小さな活動を、可能な範囲でした方が現実的」だと考えたのです。

私は勝手に試算しました。 山間部「一家庭の平均的な月収を8000円」だと仮定し、もし仮に収入を10%増やせば、その家庭は子供に「ノートや鉛筆」「靴や衣類」を買ってあげれるようになる。 余りにも単純な計算ですが、一家庭が一ヶ月当たり「800円」の収入増で、子供の養育費の捻出が出来る、と考えたのです。まずは「十件の家庭」を考え、その家庭に一ヵ月当たり800円~1000円増収をもたらす所からスタートしようと考えました。でも何をすれば、その額を稼ぎ出せるのでしょうか?

≫日本に昔あった「婦人会」のような組織が、ラオスのビレッジにはないのかと、ラオスの友人にメールで問いかけましたところ、「在る」との返事でした。

≫ラオスには「ラオス綿」や「ラオスシルク」などの織物を創る地域があります。またラオス山間部のある民族は、独特の草木染や刺繍がを持っている、と聞いていました。

≫しかし、その「民族特有の柄や色合い」は「日本人の好みには合いそうに無い」のです。それならば、日本人の好みそうな「色」、「柄」を取り入れたデザインを施せば、日本で売れるかもしれないと考えました。

*「ラオスの婦人会による組合組織」を作り、ラオス綿やラオスシルクに草木染を施したした布に、日本人にも好まれるようなデザインを取り入れた「独特の染色」や「刺繍」を施し、自然の素朴さを売りにした商品(ランチョンマット、ハンカチ、財布、小物入れ、ブックカバー、・・・)を、各家庭が内職で作る。それを組合としてまとめて出荷する。私は日本で宣伝し、販売を試みる。

これが、私が考えた最初のアイデアでした。私の「アイデア」を友人にメールして、ラオスの「婦人会」に問いかけてみてくれるように要請しました。結果、ある村の婦人会が「やっても良い」と答えたと、彼氏からの返信がありました。

この「アイデア」、私には上手く行くように思えました。しかし、現実はそう甘くはありませんでした。

また長くなりそうなので、その経過と結果は次回に記述します。